サンスイのSMC-300BT 真空管ハイブリッドコンポの音質ってどう?【レビュー】

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サンスイの真空管ハイブリッドオーディオSMC-300BTをしばらく使った感想などを紹介します。
※サンスイという名前はついていますが、現在はドウシシャという会社の製品です。

SMC-300BTってどこがいいの?

同価格帯のコンポとの違いで最大の違いはプリアンプ部に真空管を使用している事。
むしろSMC-300BTを買う最大の理由がそれと言っても過言ではないでしょう。
かつてのオーディオと言えば真空管が当たり前でしたが、現在は(と言ってもここ数十年)トランジスタアンプが主流になっています。
普通に売られているオーディオで真空管を搭載した物で金額的にに手が出しやすい製品はほぼ皆無な中、現れたのがSMC-300BTです。
SMC-300BTはプリアンプ部に真空管を使用してかつての温かみのある音を再現しつつパワーアンプ部はデジタルパワーアンプを搭載したハイブリッドなオーディオです。
今はハイレゾなど高音質が話題ですが、それとはまた違った方向に良い音を出してくれます。
一言で表現すると何時間でも聞いていたくなるような心地よい音のように思います。
クラシックやジャズ、ポップスなど幅広いジャンルを聞いていますが、どのジャンルも心地よいんですよね。実際朝から晩まで聞いている事もしばしば。
SMC-300BTを買うまでは同価格帯の国内メーカーのコンポを使っていましたが、出てくる音は良い意味で全く別物でした。
ドウシシャのWebの中に真空管ハイブリッドオーディオ開発ストーリーが載っておりこの真空管ハイブリッドシリーズの制作へのこだわりを窺い知る事ができます。

音質だけを追求するのではなく、40歳以上の70、80年代のオーディオ好きの方が「お小遣いで購入できる価格」の両立を考えて企画されたとは驚きでした。
SMC-300BTも上位機種のSMC-500BTも2〜3万円で売られていて確かに手を出しやすい価格になっています。
こんなにユーザーのことを考えたオーディオが今の世の中にあるだろうか。
単にサンスイの名前を掲げただけの製品ではなく、過去のサンスイとはまた違った現代のサンスイとして良い製品を作られていると思います。
これからも作り続けてほしいし、新しい機種も出ると良いなあと期待しています。

SMC-300BTの良いところは?

  • この価格からは想像できないほど良い音、個人的には同価格帯ではトップクラス
  • 真空管を交換して音質をチューンする楽しみがある
  • スピーカーケーブルもネジ留めなので交換して音質をチューンしたりもできる
  • フロントパネルから見える真空管が暖かい光で癒される
  • 2万円ちょっとで買えるので懐に優しい
  • 良いスピーカーをつければ更に良い音で鳴る
  • 真空管オーディオにハマりそうになる(もっと良いのが欲しくなる)
  • 一定時間無操作で自動でOFFになるのはいい
  • 大きすぎず小さすぎず書斎やリビングに置くのにちょうどいいサイズ
  • 主張しすぎないどこかレトロなデザインでどんな場所にも馴染む
  • 出力30+30Wですが一般家庭で鳴らすには十分すぎる音量

SMC-300BTのフロントパネルはこんな感じです↓↓

SMC-300BTの気になるところは?

  • 真空管を使用しているので使用時間で寿命がある(違う真空管に交換する楽しみも有)
  • スイッチを切っていても深夜など静寂環境下でごく僅かに本体からの高周波音が気になる
  • CDトレイが薄く貧弱なので真っ先に壊れそう
  • CDトレイの閉まるのがめちゃくちゃ速い
  • 光デジタル入力がない
  • 電源を入れても真空管を温めるのに約10秒必要なためすぐに音を出せない
  • 電源を切ってもUSBに通電しているようでUSBメモリが微妙に熱を持っている
  • USBの挿入口が背面にしかなくUSBメモリを抜き差ししにくい
  • 造りは値段相応、高級感はないがチャチと言う事もない
  • 画面表示は数字とアルファベットなのでMP3のタイトルなどは分かりにくい
  • リモコンのボタンは英語表記なので分かりにくい人には分かりにくい
  • リモコンは本体を狙って押さないと反応しない(反応する範囲が狭い)
  • リモコンの造りはチープ
  • リモコンの電池はCR2025のボタン型電池
  • ラジオはFM、FMワイドのみ。AMは不可
  • ラジオのアンテナ端子はPAL

仕様ではMP3は99ファイルまでとなっていますが、あれは動作検証されている数でそれ以上でも再生はできるようです。
実際自分も100曲以上入れていますが、問題なく再生できています。
電源コードが普通のメガネケーブルなので、極性が分かりにくいのが難点ですが、聞いていてなんか音質微妙?とかノイズが多い?と言うときはコンセントの差す向きを逆にしてみると改善する場合があります。(極性を逆に挿している場合)
SMC-300BTのリモコンはこんな感じです↓↓

CDドライブの読み込み不良などが割とあるようなのでアマゾンなど返品、交換がスムーズなショップで購入を強くお勧めします。
レビューを見ていると交換ではなく修理対応となったと言うものも見かけました。
自分もCDドライブの読み込み不良の個体に当たり、初期不良で交換してもらいました。
購入して手元に届いたらまずは一通り機能の確認をした方が良いです。

  • 本体の電源が入るかどうか
  • リモコンが動作するかどうか
  • スピーカー左右それぞれちゃんと音が出るか
  • 本体フロントパネルのボタンやダイヤルが動作するか
  • CDが再生できるか
  • ラジオが聞けるか
  • USBメモリのファイルが再生できるか
  • Bluetoothで接続して音が出るか
  • 外部入力端子に接続して音が出るか
  • ヘッドフォン端子に接続して音が出るか
  • ノイズ等が異常に無いか
  • 全体に傷や凹みなどが無いか

手元に届いたらこの辺りはすぐにチェックした方がよいです。

SMC-300BTのリモコンの反応が悪い時

SMC-300BTを使っているとなんかリモコンの反応が悪くなった?と感じる時があります。
真っ先に疑うのが電池の電圧低下によって動作が不安定になっている?と思いすが、まずはこれを試してみてください。
SMC-300BTの電源を切った状態でコンセントを抜いて数分放置してからコンセントを差して試してみてください。
これだけで改善する場合があります。
それでもダメな場合は電池の劣化も考えられるので交換してみると改善する場合もあります。
SMC-300BTのリモコンはCR2025というボタン電池が使用されています。
背面下部のプラスネジを外してトレイを引くと簡単に交換ができます。

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