学科試験に合格したので次は技能試験ということで技能試験を受けてきました!
技能試験の感想や時短テク、そして気になる合否について書いていきます。
技能試験に準備した工具など
HOZAN 電気工事士技能試験工具セット DK-28
定番のホーザンの二種電気工事士技能試験向け工具セットです。
VVFストリッパーはホーザンのが一番使いやすいと思います。
ガッチャン(握ったら自動でシースやら絶縁被覆剥けるやつ)のほうが速いといわれますが、慣れればそんなに大差ないと思います。
試験で使うだけならP-958でも十分、資格取得後にもDIYや実際の作業で使うならガッチャンのほうが良いかも。
ガッチャンの利点は1.6か2.0か2Cか3Cそれぞれ挟むところを気にしなくて良いところです。
シースはココ、絶縁被覆はココって感じで挟むだけで良いので、2.0を1.6で挟んで芯線や被覆に傷つける何てことが無いのがメリットです。
とはいえ、慣れてないとうまく剥けず傷になってしまうことも。メカニカルなので本番で壊れる可能性もゼロではないですし、予備でP-958みたいなストリッパも持っておくか、電工ナイフでも剥けるようにしておくと安心です。
セットのリングスリーブの圧着工具は〇、小、中までしかありませんが、電工二種は中までしか出ないので特に問題ないです。
大まであれば間違えるリスクもありますし、グリップ部分も大きくなり使いにくいです。
これに限っては「大は小を兼ねない」と思います。
とりあえずこれがあれば十分です。
◎プラスドライバー(+)No.2
◎マイナスドライバー(-)5.5
◎ペンチ(P-43-175)
◎ウォーターポンププライヤー
◎圧着工具(P-738)
◎VVFストリッパー(P-958)
◎電工ナイフ(Z-680)
◎布尺
◎第二種技能試験対策ハンドブック
◎ツールポーチ
フジ矢(Fujiya) ケーブルハンディーカッター 600-210
工具セットに加えてケーブルカッターも購入しました。
VVF1.6-2CぐらいならペンチでもVVFストリッパーでも簡単に切れますが、2.0とか3Cになると少し力が要ります、しかしこのケーブルストリッパーなら驚くほど少ない力で簡単に切れます。
この210だとVVF2.0-3Cでもなんとか挟めて切断できました。
そして切り口がそれほど鋭角にならないので怪我防止にもなります。
ペンチで切るとケーブルの先端って△みたいになってて怪我したりしますからね。
VVF2.0-2Cをペンチとケーブルカッターで切断したものです。
左の黒の被覆のほうがペンチ、右の白い被覆のほうがケーブルカッターです。
そしてこのケーブルカッターはそれだけじゃなくあるととても役に立ちます。
〇VVRケーブルのシース剥き
VVRケーブルのシース剥くのって電工ナイフ使うかVVFケーブルストリッパーで強引にやるってのが多いですが、このケーブルカッターで軽く挟んでVVRケーブルを2、3周回したら簡単にかつ綺麗にシースが切れるんでおすすめです。
絶縁被覆を傷つけにくいですし。中の介在物もこのケーブルカッターで切断できます。
〇ゴムブッシングの十字切り込み
アウトレットボックスのゴムブッシングに切り込みを入れるのも電工ナイフで切り目入れるとか色々やり方がありますが、ゴムブッシングを半分に折り曲げてこれで切るのが速くでき時短になります。
〇IV線の絶縁被覆剥くのにも使える
VVFのシース剥いて絶縁被覆剥くのはストリッパー使うことが多いですが、万が一ストリッパーが壊れた時の備えにもなります。
使い方はVVRと同様ですが挟むのが先端部分です。
自分は試験が終わったその日にストリッパーではないですが工具が開かなくなりました。
急に工具が使えなくなる。そんなことがあるので備えは必要ですね。
ストリッパーがもし壊れたらこれで代用するみたいに想定しておくことは大事です。
普通のニッパーよりもこのケーブルカッターの方が何倍も役に立ちます。
自分はフジ矢推しなのでフジ矢のケーブルカッターを買いましたが、ツノダなんかだともう少しお安いですしお好みで。
パナソニック(Panasonic) プレートはずし器(1袋2本入) WV8400
埋込連用スイッチやコンセント、引っ掛けシーリングなどから差し込んだケーブルを抜くための道具。
マイナスドライバーでも抜けますが、これの方が格段に抜けやすいし器具を破損しにくいです。
練習で作った作品バラす際にも役立ちますし、試験本番で接続間違えた際に抜くためにも。
試験合格後のDIYなんかでも役に立つので持ってて損はないです。
マスキングテープ
HOZANのセットの布尺を試験会場でテーブルに固定するのに使いました。
あと、リングスリーブや差込コネクタを入れるために材料支給箱の中の段ボールをうまく四角くするためにも使いました。
布尺などの固定は試験開始の合図があってからじゃないとダメなので注意が必要です。
試験会場で何度もアナウンスしていました。
工具を出して机に並べるのは開始前でも特に問題なかったです。
くず入れの袋も支給されますが、くず入れまで机にテープで貼る必要はないと思います。
いちいちシースや被覆をその都度袋に入れていたら時間のロスなので机の上に転がしておいて完成してから片付ければ良いです。作品完成が最優先です。
メジャー
完成した作品の寸法が問題と合っているかどうかを確認するために使いました。
布尺はテープで固定しているのではがすのも面倒なので持っていきましたが特にどうしても必要というわけではないです。
布尺はペラペラのものなのでもしも入れ忘れた時への備えも兼ねて。
とはいえ50%を下回らなければ良いのでそこまでキッチリ測る必要もないですが。
時計
試験会場には時計がないことが多いので時計は必須です。
置時計でも可能らしいですが、机は広くないので腕時計がおすすめ。
その他
シャープペンとボールペンと消しゴムを持っていきました。
作品に取り付ける札に受験番号と氏名を書くために必要でした。
リングスリーブなどを入れるために小皿を推奨しているサイトや動画を見かけますが、電気技術者試験センターに確認したところ材料持込など不正行為防止の観点から使用しないでくださいとのことでしたので、持ち込まないほうが良いと思います。
そんなことで不正行為を疑われて失格になったら何にもなりませんから。
材料支給の箱を小物入れに使ってくださいとのことでした。
実際それで十分でした。あえて小皿を用意する必要はありません。
技能試験の練習方法は?
電気工事士技能試験って簡単なようで難しいですよね。
何度も繰り返し練習れば間違いないですがケーブルがいくらあっても足りないですし。
昨今の情勢でVVFケーブルも安くはないですし。
自分はぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士技能試験すい~っと合格
を読んで付属のDVDを見てランプレセプタクルなど単位作業などを学習して練習しました。
本書の後半には問題と完成図と写真があるのでそれをベースに実際の作業を練習しました。
材料はHOZANの1回用を購入して、2周目以降VVF1.6-2Cを買い足し。
1周目は時間を気にせず複線図も書いて実際に作品を作って2周目はスピードアップを意識して。複線図は書きません。
それ以降は余った材料で単位作業だったり練習していました。
2.0や3Cのケーブルは1回用に付属していたものを何回も使いました。
どうしてもリングスリーブで接続する部分は切断するしかないので段々短くなっていきますが、それ以外は綺麗にバラせば何回でも使えます。
差し込みコネクタもグリグリ回せば抜けるので練習で使う分には大丈夫でしょう。
実際の電気工事では再使用しないほうが良いと思いますが。
作成した作品の回路に誤りがないかどうかはテスター(回路計)の導通チェックで電源の接地側とランプレセプタクルやコンセントの接地側に導通があるかどうか、電源の非接地側とコンセントやその他負荷の導通をチェックしてスイッチを入切して動作するかどうかをチェックしました。
テスターは一つあると試験が終わっても役に立つのでお勧めです。
ランプレセプタクルなどに差し込んでLEDを光らせてチェックするツールもありますが、
あれよりもテスター買う方が回路的にも勉強になると思います。
ただし本番試験ではテスターは持ち込みできませんので気を付けてください。
電気工事士技能試験本番
着席して受験票を出して、注意事項の紙を読み、工具を机に並べました。
工具の並べ方も事前にシミュレーションしておくと良いと思います。
右利きならよく使うVVFストリッパーやケーブルカッターなどを右手のすぐそばに配置して、
ウォーターポンププライヤーや電工ナイフなどほとんど使わない工具は机の端に置いておく。
工具の並べ方を工夫すれば腰袋でなくても十分に作業スペースはあります。
噂通り机はそれほど広くないので効率的に使うのが重要です。
その後試験の説明があり、材料支給、材料確認と進みます。
材料確認ではランプレセプタクルなどのねじを緩めたり外すことは禁止です。
丸まっているケーブルを長さ測ってそのまま延ばしておくのはOKでした。
あとは試験開始の合図を待つだけ!
試験開始の合図とともに作業開始しました。
まずは布尺を固定して、すぐに作成を始めました。複線図は書きません。
電源用のVVF2.0-2C(青色)からシースと絶縁被覆剥いていきます。
ジョイントボックスなどの接続箇所の絶縁被覆は目測で20mmぐらいで向いてどんどん進めます。
リングスリーブなら圧着してから先端は切断しますし、差込コネクタならペンチで切断すれば約12mmになるので、この時点でどっちがどっちで何ミリなんてやってると時間がもったいないです。
なのでVVFジョイントボックスやアウトレットボックスの部分は目測で20mm被覆剥けばOK
次にランプレセプタクルや埋込連用スイッチなどの機器に寸法測って接続していきます。
この寸法も最終的に規定寸法の50%下回らなければ問題ないので厳密に測る必要はありません。
さっと布尺に当てて大体で切ればOKです。
とはいえあまり大きく取りすぎるとあとで寸法足らなくなりますのでお気を付けを。
数ミリとか1cmとかそこまで気にしなくていいというニュアンスです。
機器に配線が取付終わったらあとは接続(リングスリーブ、差込コネクタ)
どっちがどっちか間違えないように気を付けて、自分は先にリングスリーブからやります。
リングスリーブからしてしまえばもう使わない圧着工具を机の端に置いてしまえますし。
そして頭が回るうちにやらないと、記号が〇だったか小だったか間違えたりするからです。
リングスリーブって簡単なようで地味に難しいですよね。
絶縁被覆を嚙みこんでも、10mm以上芯線出てても、先端処理を忘れてもアウトだし。
2,3本ならそうでもないけど4本とかで[中]の圧着だと圧着するときにズレちゃったりして。
リングスリーブの圧着記号も電源側はまずVVF2.0なのでリングスリーブ自体は小でも
圧着記号は〇はありえないので小か中しかないのも意識しておくと良いですよね。
圧着前にケーブルを挟んでおくクリップなんてのもあるようですが時間をロスするだけなので使いません。
リングスリーブの先端処理もケーブルカッターを使うと軽い力で切れるし鋭利じゃないので怪我の防止にもなります。(怪我をしたらそれだけでパフォーマンス落ちますしね)
電源側のVVF2.0-2Cの白色(接地側)には白色しか絶対につながらないですし、黒色(非接地側)には黒色しかつながらないのも重要ですね。
自分は複線図は時間のロスなので書きませんが、頭の中では同じようなこと考えてます。
電源の白色(接地側)から接地側につながる配線を接続していく感じです。
そんな感じで丁寧に作業を進めて約20分で完成しました。
あとは見直し時間です。
リングスリーブの圧着具合、記号、先端処理や差込コネクタはちゃんと奥まで差し込んでいるか、ランプレセプタクルなどの接地・非接地を間違えていないか、そもそも回路自体を間違えていないかじっくり確認しました。
こうしたら欠陥になるよっていうのが解説されているのでこちらは目を通しておくと良いです。
技能試験の概要と注意すべきポイント(電気技術者試験センター)
電気工事士技能試験欠陥の判断基準(電気技術者試験センター)
私の時短テク
〇工具の配置を考えてよく使う工具を利き手の前に使わない工具は机の端に
〇材料確認の時にどの種類のケーブルがあり器具は何があるのか把握しておく(配布される器具でどの問題か推測できる)
〇複線図は書かない
〇ケーブルカッターを使う。ゴムブッシングの切込みやVVRのシース剥きなど
〇ジョイントボックスやアウトレットボックスの部分の絶縁被覆は目測で20mmで剥く
〇個々のケーブルもあまり細かい寸法までキッチリ気にしない±1cm程度を目安に
〇シースや絶縁被覆などのゴミは気にしない。机に転がしておいて完成してから片付ける。
〇いろんな事態をシミュレートしておく。ケーブルを傷つけたら?リングスリーブ間違えたら?
気になる合否は?
何回も見直しして欠陥になるようなところも回路の誤りもなかったので試験の時点で自信はありましたが、合格していました。良かった!
第二種電気工事士取得にかかった費用は?
資格取得までいくら費用がかかったか気になりますよね。
- 受験料 9,593円
- テキスト2冊(学科・技能) 4,180円
- 工具類 14,079円
- 練習用材料 20,769円
- 交通費(学科・技能) 約6,000円
- 免状交付申請手数料 5,300円
合計59,921円
約6万円といったところです。
工具セットやテキストはきれいに使ってメルカリとかで売っちゃえば買った金額に近い値段で売れたりしますし、
練習に使ったVVFとかケーブル類も全部被覆取って銅線にすれば売れます。
スイッチなどの材料セットも数千円ぐらいでは売れると思われますし、2万円近くは回収できるのではないでしょうか。
電気工事士免状はとれぐらいで届いた?
合格通知が届いたら早く免状がほしいですよね。
申請書を提出してからどれぐらいで免状が届いたかを紹介します。
都道府県や申請状況によって異なるとは思いますが、自分は試験結果通知書が届いてすぐに申請書を郵送して約1週間で免状が手元に郵送されてきました。
免状交付の標準処理期間も都道府県によって異なりますので申請先の都道府県のウェブなどを確認すると良いです。
「〇〇県 電気工事士 免状交付 標準処理期間」などで検索すると出てきます。
標準処理期間はあくまで目安となる期間なので混雑状況などでそれよりもかかる場合もあります。
申請に対する処分の標準処理期間を定めることは努力義務となっているので、標準処理期間を定めていない場合もあります。
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